2013年11月30日土曜日

2013-2014 METライブビューイング『鼻』

今シーズンのMETライブビューイング、全制覇を狙っています。

2作目はショスタコーヴィチの『鼻』

現代音楽です。

鼻が自分の顔を離れて社会的地位を確立していく、というなんとも奇想天外なゴーゴリの小説が原作。

アーティストのウィリアム・ケントリッジさんがMETに演出を依頼された際、この作品を選んだのだとか。

とにかく奇想天外!

意外な驚きに満ちていて、とても楽しかったです。

困惑する鼻の持ち主に対し、いきいきと自由を満喫する鼻がなんともかわいらしいのです。

現代音楽とオペラの相性がいいこともうれしい発見。

3500円だから見に行こうと思えた変わった作品でしたが、本当に見に行ってよかったです。

ちょっと残念だったのは、せっかくのライブビューイングなのに、演出家のインタビューと司会による簡単な紹介以外特別映像がなかったこと。

2時間ちょっとであっという間でした。





2013年11月8日金曜日

2013-2014 METライブビューイング『エフゲニー・オネーギン』

ニューヨークメトロポリタンオペラのライブビューイング2013-2014シーズンがスタート!

初日の11/2に東劇で見てきました。

演目はプーシキン原作「エフゲニー・オネーギン」

アンナ・ネトレプコもチャイコフスキーも初めて。

なかなか自分では選ばない演目なので、3500円で気軽に楽しめるのは本当に本当にありがたいです。
しかも現地で録画されたのは10/5、とたったの一ヶ月前。
よい時代になりました。

上映時間は3時間45分。
事前にコーヒーを飲んでおきましたが、ドラマチックな展開と、歌と演技の素晴らしさにひきこまれ、あっという間でした。

指揮はゲルギエフとこれまた豪華。
メインの歌手も皆スラブ系で、スラブ文化にどっぷり浸りました。

ロシアでは小学校でこの話を習うんだとか!
ソ連時代の教育では暗誦させれれたそうで、ロシア語圏の人にとっては、相当思い入れの強い作品のようです。
だからきっとチャイコフスキーもオペラにしたのでしょう。

演出も美しく、大満足でした。

出演者のインタビューも楽しいのがMETライブビューイングのよいところ。

司会のデボラ・ヴォイトが手紙のシーンでの気持ちをアンナに聞いたところ、「いろいろな感情が沸き起こり、とても複雑で説明できない」というアンナ。
デボラは「2つか3つでもいいから教えて!」と食い下がるのですが、「無理。。。」と頑なアンナが正直でおかしかった!

メインの男性陣は2人ともポーランド人で、故郷のみんなへのメッセージをポーランド語で嬉々として語るのもほほえましかったです。

次の演目は11/16〜。
忙しい毎日ですが、見に行かれますよう!!