2015年4月20日月曜日

『GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代』

「ギブ&テイク」という表現がありますが、一方的にテイクする人(テイカー)は敬遠されるもの。

先日、典型的なテイカーと出会い、その心理について調べているうちに、『GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代』という本に出会いました。

全米トップ・ビジネススクール、ウォートン校の組織心理学者が膨大なリサーチを基に書いた本。

人に惜しみなく与える「ギバー」、真っ先に自分の利益を優先させる「テイカー」、の他、損得のバランスを考える人「マッチャー」という3つのタイプが出てきます。

「マッチャー」については考えたことがなかったのですが、一番多いのだそうです。
自分も得をするなら与える、親切にしてもらったらお礼をする、など、最も一般的な考え方と言えるかもしれません。

タイトル通り、押しが強くて自分のほしいものを手に入れそうなテイカーが最も成功しているのではなく、最も成功しているのはギバー。
ただ、ギバーは二極化しており、取られる一方で成功していないギバーもいるとのこと。

この本はなかなか実用的で、成功するギバーと成功しないギバーの違い、テイカーの見分け方、テイカーからの身の守り方もしっかり書いてあります。

成功するギバーは、自分の利益もきちんと認識をしており、一方的に与えてばかりいるようで、引き際や境界線をしっかりひけているようです。

テイカーは最初はよい印象を与えることが多いものの、エゴが強いのが特徴。
おもしろかったのは、テイカーが成功しない理由の一つとして、マッチャーから悪い評判をたてられてしまう、ということ。

逆にギバーは信頼を積み重ね、すぐにとも直接的にとも限らないけれども、結果的に多くを得ることとなるようです。
ただ、それが目的ではなく、相手のためになろうとする、というのが動機なので、にわかギバーにはそう簡単にはなれないのかなと思います。

著者のサイト(その名もgive and take)では、自分がどのタイプかをチェックできる簡単な心理テストがあります。
英語ですが、やってみるとおもしろいかもしれません。

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