2015年1月12日月曜日

初めてのシネマ歌舞伎『二人藤娘/日本振袖始』

以前から気になっていたシネマ歌舞伎を見てきました。

演目は玉三郎と七之助の『二人藤娘』と玉三郎と勘九郎の『日本振袖始』。

『二人藤娘』目当てでしたが、見応えがあったのは『日本振袖始』でした。

恋に破れ八岐大蛇になってしまった磐長姫の哀しさがよく出ていました。
八岐大蛇と素戔嗚尊の戦いも迫力満点。

『二人藤娘』は七之助が美しく、踊りも上手!

玉三郎ももちろん美しいのですが、二人並んでしまうと、老いが目立ちます。
華やかさはありますが、七之助一人でよかったようにも思いました。

アップが多いカメラワークにはかなり不満。
やはり歌舞伎は舞台も含めて全体を見たい!

見たいときに見たいものが見られないのがこんなにフラストレーションがたまるとは思いませんでした。
特に藤娘は踊りなのに全身があまり映らなかったのは残念でした。

また、舞台裏の紹介はおもしろいかもしれないけれども、見せ方には気をつけないと台無しになると思いました。

楽屋から舞台へ向かうとき、舞台から降りた後、お二人とも歩き方が完全に「男」だったのには失笑。

特に藤娘のような演目は夢の世界で終わってほしいので、これには本当にがっかりしてしまいました。

また曲の最中で、化粧の様子や舞台裏を見せるのはどうかと思いました。

舞台裏は舞台裏でドキュメンタリーとして見せればいいと思います。

顔を作るところもおもしろいけれど、かつらを被る前の姿はまだ「男」なので、正直見たくない。。。

楽屋の様子をブログで公開している歌舞伎役者も多いですが、よく考えていただきたいものです。

ニューヨークのメトロポリタンオペラのライブビューイングの場合は、曲や演技の途中に舞台裏を見せることもなく、オペラの世界にしっかり浸れ、開演前や休憩中に、演出家や裏方、歌手の人のインタビューをうまくはさんでいて、大満足でしたが、シネマ歌舞伎はまた見るかどうかはちょっと考えてしまいます。

見逃した演目やもう亡くなってしまった役者さんを見るのにはよいのかもしれません。

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